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面会交流について思うこと

お子様がおられる夫婦が離婚する際には、必ずそのお子様の親権者を定めることになるわけですが、親権者にならなかった方が、お子様に定期的に会いたい、ということで、そのルールを決めることがよくあります(法律用語としては面会交流といいます)。
(離婚に至っていなくても、別居中になかなかお子様にお会いできない方(非監護者)が、お子様と一緒に住んでいる配偶者の方(監護者)に、お子様と会いたい、という場合も面会交流についてのルールを決めていくことになります。)

多くの面会交流の紛争について対応してきた私としては、いくつか思うことがあります。

・面会交流は、非監護者の権利ではなく、お子様のためのものです。
面会交流のやり取りを見ていると、(もちろん建前上は口に出してそういうことを言う人はいませんが)あたかも、面会交流が自分の当然の権利であるかのように主張する方がよくいらっしゃいます。あるいは養育費を払うんだから、子どもに会うのは当然だ、と言われる方もよくいらっしゃいます。
全く違う、と私は思います。面会交流は、お子様が生育していくに際して、両親(監護親のみならず非監護親)の愛情を自分は100%受けている、という確信を持たせる作業だと思っています。
この出発点を間違えると、ロクな親子関係にならない、と私はそう思っています。

・面会交流は、いわば「いいとこ取り」であることを認識してほしい。
例えば、月に1回の面会交流が認められたとして、1か月のうち残りの29日(半日の面会なら、29日半ということになりますが)は、監護者がお子様を育てていくということになります。
子育てというのは本当に大変です。面会交流を認めることで、面会の直後、お子様が、例えば「次はいつ会えるのか?」「二度と会えないのではないか?」というような気持ちから不安定になってしまうこともありますが、それを落ち着かせるのは当然ですが監護者の役割になってしまいます。また、例えば、面会中に高価なプレゼントを渡したり、好きなご飯を食べさせたりすると、帰ってきてからお子様が「パパ(orママ)は何でも買ってくれるけど、ママ(orパパ)はケチ!」とか、「パパ(orママ)は食べたいものを何でも食べさせてくれるけど、ママ(orパパ)はお家でごはんばっかり!」と言ったりしたときの、監護者の心情に、非監護者はどれほどの想いを致しているのでしょうか。
朝起こすのも、着替えさせるのも、ご飯を食べさせるのも、トイレに行かせるのも、掃除するのも、洗濯するのも、お風呂に入れるのも、寝かしつけるのも、しつけをするのも、全部監護者がやっています。非監護者は、ただ会って遊んで楽しくお話しして、それだけです。
面会交流に当たっては、ぜひ自分が「いいとこ取り」していると自覚して、監護者への気遣いを忘れない、それができれば、月に1回と決められたものが、おそらく、2回、3回あるいは、いつでも会って!というふうになっていくと思います。
それを、月に1回面会するのは自分の権利だ!などと思っていると、その月に1回の面会さえも、「子供が友達と遊びに行きたいって言っているから」と、次第に少なくなっていってしまいかねません。

・一回決めたら、お子様の方から「もういい」と言われない限り約束を守り続けてくださいね。
面会交流のルールを決める際に、例えば、毎週末会いたいとか、朝8時から夜9時まで、みたいに、かなり多い頻度や長時間での面会を要望される方が時々います。
別居や離婚直後の、お子様に会いたい!という気持ちがそうさせるのだと思いますので、分からなくはないのですが、そういう方に申し上げるのは、「それ、お子様が20歳になるまで実行し続けられますか?」ということです。
お子様との約束は絶対です。特に面会のルールはいったん破れば、お子様は「会いたくないと思われている」と思いかねません。ただでさえ、両親の離婚という出来事はお子様の心に傷を与えてしまうものです。それに、さらに追い打ちをかけるように、お子様が「会える」と思っていたものが急に会えなくなる。お子様にいわば二次被害を与えるような言動は、許すことはできません。
もちろん、将来的にはお子様にも自分のコミュニティができてきて、「そんなに会えないよ」と言ってくるでしょう。その時にはお子様を解放してあげれば、と思いますが、いったん決めたルールは何があっても守る、裏を返せば、守り切れないルールを要求するな、と思います。

長文になってしまいましたが、離婚に際してのお子様との関係性はとても難しいものです。ぜひお子様のことを第一に考えていただきたいと思います。

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